主な取引先のTRAILがほぼ全事業停止で受注急減
帝国データバンクが1月27日公表したところによると、神奈川県相模原市の運送会社Ce-nextが1月17日、横浜地裁相模原支部から破産手続きの開始決定を受けた。昨年8月に日本ロジステックが経営破綻した影響を受けたという。
帝国データバンクによると、Ce-nextは2016年11月設立。インターネット通販商品を主体に食品、雑貨などを幅広く取り扱い、関東を中心に関西方面の配送も展開。19年10月期は年収入高約2億3000万円を計上した。
その後、新たに取引を開始した物流事業者TRAIL(神奈川県相模原市)からの受注が増加し、21年10月期の年収入高は約12億8400万円まで急成長した。
しかし、22年8月に入り、TRAILの主力取引先だった日本ロジステックなどが、楽天モバイルに対して不正な水増し請求をしていたことが発覚。その後、日本ロジステックが8月30日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請、TRAILはほぼ全ての事業を停止する中、急速な受注減からCe-nextも10月25日付で事後処理を弁護士に一任していた。ここにきて破産手続きに踏み切った。
帝国データバンクによれば、破産手続き申請時点の負債は約5億4000万円。
(藤原秀行)