LOHACO対象の実証実験で5割が利用、物流の負荷軽減目指す
ヤフーは4月11日、インターネット通販サイト「Yahoo!ショッピング」で展開している、標準より遅い届け日を指定した購入者に「PayPayポイント」を付与する「おトク指定便」に関し、全ストアを対象に提供を開始すると発表した。出店ストア側は任意で新サービスを利用できる。
急がない商品は余裕を持った配送を選んでもらうことで、物流への負荷を軽減するのが狙い。国土交通、経済産業の両省が4月を宅配の再配達を減らすPR月間に設定していることも意識した。
全ストアへ向けた本格展開に先駆けて、「Yahoo!ショッピング」は昨年8月から今年3月25日にかけ、アスクルがヤフーの協力を得て運営する一般消費者向けの日用品ショッピングサイト「LOHACO Yahoo!店（旧LOHACO PayPayモール店）」「LOHACO by AKSUL（LOHACO本店）」で、新サービスの実証実験を展開。注文者全体の約半数に相当する51％が新サービスを利用し、想定を上回る需要の高さを確認できたという。
併せて、出店ストアを対象に実施したアンケート結果では、出荷作業の逼迫に課題を感じ、新サービスを利用してみたいと答えたストアは55％と過半数に達した。
ヤフーはネット通販のユーザー、出店者の双方に高い需要が見られたのを受け、LOHACOに限らず、「Yahoo!ショッピング」に出店する全ストア向けに本サービスを提供することにした。
現在、「Yahoo!ショッピング」全体の注文のうち約8割が「お届け日指定」のない注文で、指定がない場合、原則として各ストアが設定する最短の日程で商品を出荷している。
ヤフーは、新サービスを活用することで、ユーザーはニーズに応じておトクな配送方法を選択できるとともに、ストアや配送業者もセール期間などの出荷・配送作業負荷の分散・軽減が期待できる、“三方よし”のサービスにしていくことを目指すと説明している。
今回の本格展開では、出店ストア側は任意で「おトク指定便」の提供有無を設定できるほか、最短お届け日より余裕のある配達日指定（最大14日後）に対し、ストアが任意で1～100円相当の付与ポイントを設定できる。
イメージ（いずれもヤフー提供）
（藤原秀行）
