氏名や住所など、現時点で情報悪用の報告なし
国土交通省は4月12日、航空局が運用しているドローン情報基盤システム「DIPS2.0」の一部機能で、システム上の不具合により、特定の操作状況下で他の人の申請情報が閲覧可能な状態となることが判明したと発表した。
DIPS2.0は、ドローンの機体の登録や特別な飛行に関する事前の許可申請をオンラインで行えるシステム。
国交省はただちにシステム改修を行い、閲覧できなくしたと説明。「今後、このような事態が生じないよう、個人情報などの厳正かつ適正な管理を図り、適切なシステムの運用管理を徹底する」と釈明している。
国交省によると、4月11日夜、DIPS2.0でドローン操縦の技能証明(国家ライセンス)を持つことをの証明書発行を受け付ける機能で、システム利用者から特定の操作を行うと他者の申請情報が閲覧可能な状態になる恐れがあるとの報告が国交省にあった。
4月11日夜から12日未明にかけ、詳細に確認した結果、報告通り、申請者の氏名や住所などを閲覧できるようになることが分かったため、システムを改修した。
国交省は、システムの設計上の不具合が原因と説明。DIPS2.0の他の機能は同様の不具合がないことを確認の上、4月12日午後3時すぎに運用を再開した。
並行して、操縦者技能証明機能の公開以降、実際に申請情報が他者に閲覧されたかどうかについて確認を進めているが、現時点で個人情報閲覧による情報の悪用などの報告は上がっていないという。
(藤原秀行)