ジオテクノロジーズ、一般道も5分単位で渋滞予測可能なAIモデル開発に成功

ジオテクノロジーズ、一般道も5分単位で渋滞予測可能なAIモデル開発に成功

事故など突発事象も追従

ジオテクノロジーズ(旧インクリメントP)は4月21日、高速道路に加えて一般道も対象とした高精度な「AI渋滞予測モデル」の開発に成功したと発表した。

5分単位で予測が可能なため、より確実に渋滞を回避するルートを算出することが可能になると想定。リアルタイムの交通情報を入力することで、事故などの突発的な渋滞の変化にも追従した予測を後押しすると見込む。

交通状況は地域性や道路構造、時間帯など、複雑に絡み合う多くの条件に左右されるため、細かな予測はAIの深層学習を用いても難しいのが実情だった。同社は最新の深層学習モデルを組み込み、高い性能を実現した。

実験は今年1月19~31日の13日間、東京都の一部範囲(私道以外の道路)を対象に実施。全体で誤差が少なく、高い精度で渋滞の予測ができていることが明らかになったという。

15分後の車速予測は、全道路のうち92%以上が誤差±20km/h以内、60分後の車速予測も88%以上が誤差±20km/h以内に収まった。仮に行程100kmで所要時間が2時間とすると予測結果は15分以内の誤差に概ね収まる精度という。

同社は今後、モデルの評価をさらに進めるとともに、高速道路入口や踏切付近といった特殊区間の判定や工事・事故情報、サグ部・上り坂情報などを考慮し、一層精度を向上させた上で2023年度中の製品化を目指す。

(藤原秀行)※ジオテクノロジーズ提供

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