商船三井が三井海洋開発に出資へ、エネルギー安定供給への貢献目指す

商船三井が三井海洋開発に出資へ、エネルギー安定供給への貢献目指す

浮体式石油生産・貯蔵・積み出し装置の利用促進

商船三井と三井物産は4月28日、三井海洋開発の第三者割当増資を引き受け、出資すると発表した。払い込み期日は6月30日。

併せて、商品三井は三井海洋開発と業務提携契約を締結することも開示した。

商船三井の三井海洋開発への出資割合は14.86%となり、三井物産と同率の第2位株主になる見込み。三井海洋開発は約150億円を調達する見通し。

三井海洋開発が有する海象条件分析と浮体、係留の設計における世界トップレベルの技術と、商船三井の海運領域で積み重ねてきたノウハウを連携させ、脱炭素化への貢献を目指す。


FPSO Cidade de Campos dos Goytacazes MV29(三井海洋開発提供、商船三井引用)

三井海洋開発は、浮体式の海洋石油・ガス生産設備(FPSO=浮体式石油生産・貯蔵・積み出し装置=など)のEPCI(設計・資材調達・建造・据付)から、その後20年以上の長期にわたるリースおよびO&M(オペレーション&メンテナンス)まで一貫して手掛ける海洋石油・ガス開発業界のリーディングカンパニー。

商船三井は以前から海洋資源・エネルギーの膨大なポテンシャルに着目し、エネルギーの安定供給に資するとみて、三井海洋開発、三井物産などのパートナー会社とともにFPSO事業に取り組んできた。出資で関係をさらに強化する。

商船三井グループは経営計画「BLUE ACTION 2035」で収益の安定化へ海洋事業を含む非海運事業の拡大を掲げており、今回の出資と業務提携もその一環。

業務提携は三井海洋開発によるFPSOの設計・建造・リース・オペレーションなどに関するノウハウの提供などを想定している。

(藤原秀行)

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