東京理科大発のイノフィス、アシストスーツ新製品「Exo-Power」発売

東京理科大発のイノフィス、アシストスーツ新製品「Exo-Power」発売

シリーズ最強の補助力実現、さらに歩きやすく進化

東京理科大学発ベンチャーのイノフィスは5月31日、外骨格型アシストスーツの新製品「マッスルスーツExo-Power(エクソパワー)」の販売を同日、全国の販売代理店やマッスルスーツブランドサイト内のECショップで開始したと発表した。

「生きている限り自立した生活を実現する」ことをミッションに掲げるイノフィスでは、より多くの人が生涯にわたり活躍し続け、健やかに暮らせるよう、創業当初の2014年から装着型の作業支援ロボットを開発・上市してきた。

現在は腰補助用「マッスルスーツEvery(エブリィ)」「マッスルスーツGS-BACK(バック)」や、上腕補助用「マッスルスーツGS-ARM(アーム)」を展開している。

多様な業界の作業現場でユーザーの意見・要望を集めた結果、「腰の負担をしっかりと軽減しつつ、よりコンパクトで歩きやすい・動きやすいアシストスーツ」のニーズを感じ、改良を重ねてきた。現行のマッスルスーツEveryの後継機となるマッスルスーツExo-Powerは、同社独自の人工筋肉技術の改良をはじめとする様々な改良を施し、現状よりもスリムかつシリーズ最強の補助力と歩きやすさの両立を実現した。

東京理科大学工学部機械工学科教授で、イノフィス創業者の小林宏氏が開発した外骨格型のアシストスーツ「マッスルスーツ」は、腰にかかる負担を補助・軽減する目的で、これまで主に中腰姿勢を維持する作業や重量物の持ち上げなどの作業時に、使われてきた。

2017年以降のマッスルスーツシリーズは電気が不要で、圧縮空気を使用した人工筋肉が補助力を発揮するため、使う場所を選ばないのが特徴。介護・農業・製造業をはじめ、多様な作業現場で幅広く利用されている。マッスルスーツはシリーズ累計出荷台数が2万台を超え、同社は外骨格型アシストスーツでは世界一の出荷台数実績と主張している。

今回発売したマッスルスーツExo-Powerは、マッスルスーツEveryの特長はそのままに、当社独自の人工筋肉技術の改良により、アシスト力や歩きやすさをさらに進化させている。

マッスルスーツ最大の特長の空気圧式人工筋肉を、細くしながらも補助力をアップするという、一般的には相反する性能を、イノフィスの独自技術で実現した。その結果、よりスリムでありながら、最大補助力は25.5kgfからマッスルスーツシリーズ最強の27kgfにパワーアップ。重量物の持ち上げや中腰作業での腰の負担を軽減できるようにしている。

また、22年に発売したマッスルスーツGS-BACKは、強い補助力を発生するガススプリング(GS)とばねを併用することにより、強い補助力と歩きやすさの両立を達成した。今製品も同様に人工筋肉とばねを組み合わせ、腿パッドの可動性を向上させて歩きやすくした。


マッスルスーツExo-Power荷物運搬作業時の使用例

<製品概要>

製品名:マッスルスーツExo-Power(エクソパワー)
メーカー希望小売価格:214,500円(税込)
サイズ:2サイズ(S、M)
販売チャネル:全国の販売代理店、マッスルスーツブランドサイト内のECショップ

(藤原秀行)※いずれもイノフィス提供

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