データ収集に活用
運送事業者や車載機器メーカーなどの企業・団体が出資したtraevoは6月29日、物流事業者や荷主企業、デバイスメーカーなどの協力を得て開発した動態管理サービス「traevo(トラエボ)」に関し、新たにサントリーホールディングス(HD)が採用したと発表した。
「traevo」はトラックに搭載しているデジタルタコグラフや動態管理サービスから、車両の動態(車両の位置や作業ステータス)情報を車載機器メーカー、サービスを問わず一元的に集約・管理し、荷主・運送事業者・着荷主などステークホルダー内で情報を共有できるのが特徴。
トライアルを含め、荷主企業と物流事業者で20社以上が導入しており、サントリーHDは物流管理システムへのデータ収集の機能を活用するため、「traevo」の利用を決めた。
得意先配送状況見える化のシステム全体図(traevo提供)
traevoは「本プラットフォームの普及は物流業界にとどまらず、製造業などの荷主、小売りや流通業界などの着荷主など、サプライチェーン全体で発生しているアナログ作業のデジタル化が期待できることから、物流における『2024年問題』解決への貢献も期待できる」と説明している。
「traevo」は政府が6月に開催した「持続可能な物流の実現に向けた検討会」で公表した最終とりまとめ案でも「物流プラットフォームによる物流可視化の例」として掲載、紹介されるなど、官民の双方で注目度が高まっている。
(藤原秀行)