6月の米国向け海上コンテナ、中国発は17%減で10カ月連続前年割れ

6月の米国向け海上コンテナ、中国発は17%減で10カ月連続前年割れ

米デカルト・データマインのアジア10カ国・地域調査、上半期は全体でコロナ前超え

米調査機関デカルト・データマインが7月12日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、6月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比12.9%減の147万3191TEU(20フィートコンテナ換算)だった。2022年の後半から前年比で2桁の落ち込みが続いている。

米国でインフレや金利上昇に伴って消費者の購買意欲が冷え込み、製品の在庫解消が滞っていることが響いている。

世界から米国向けの輸送量全体を見ても、6月は14.6%減の208万505TEUで、2桁の減少が続いている。

23年上半期(1~6月)の主要10カ国・地域の累計は21.8%減の817万1160TEU。ただ、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の同期比では4%増えた。

国・地域別の6月実績は、10カ国・地域のうち、インドとタイ、日本を除く7カ国・地域が前年実績に届かなかった。シェア5割強で取扱量が圧倒的首位の中国は16.8%減の84万4700TEUで、10カ月続けて2桁の減少となり、不振が際立っている。

取扱量2位の韓国は10.5%減の15万4134TEU、3位のベトナムは5.6%減の14万7107TEU、4位の台湾は3.0%減の7万8480TEUなどとなった。日本は0.8%増の3万3319TEUだった。

6月の主要品目別実績は、上位10品目のうち9品目が前年実績を割り込んだ。トップの家具類は19.8%減、2位の機械類は6.3%減、3位の電子電機は7.6%増などとなった。

米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の5月分は11.9%減の45万2316TEU。トップの中国向けは16.1%減の11万3129TEU、2位の韓国向けは3.0%減の5万7969TEU、3位の日本向けは13.9%減の5万7289TEUだった。

(藤原秀行)

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