ヤマトボックスチャーターと日榮新化、ラベル台紙の再利用で連携

ヤマトボックスチャーターと日榮新化、ラベル台紙の再利用で連携

「JITBOXチャーター便」と専用のフレコンバッグを組み合わせ、リサイクル促進

粘着フィルムなどを手掛ける日榮新化は8月21日、ヤマトボックスチャーターとラベル台紙のリサイクルに向け連携すると発表した。

「資源循環プロジェクト回収スキームの最適化に向けた共創ロジスティックスパートナーシップ協定」を締結した。

製品などにラベルを貼り付ける製造工程で、剥がされた後に残るラベル台紙の量は、国内の製造業全体で年間約13.9億㎡に上り、東京ドーム約3万個分の面積に相当するという。そのほとんどが資源として回収・再利用されることなく、消費者の目に見えない廃棄物として、毎日大量に廃棄・焼却されている。

現在、ほとんどのラベル台紙に「剥離紙」と呼ばれる、紙と樹脂の複合材料が使用されているため、古紙回収が出来ず、多くが産業廃棄物や一般廃棄物として廃棄・焼却されている。

「資源循環プロジェクト」では、ラベル台紙を「剥離紙」から再生PET合成紙製の「リサイクル専用台紙」に置き換え、使用後に有価回収をし、マテリアルリサイクルを行うことで、同じリサイクル専用台紙の原料として使用できるようにし、廃棄物を生まない仕組みを構築する。

回収に際し、両社は以下の内容で協力する。

①「JITBOXチャーター便」を活用した回収スキームの最適化
資源循環プロジェクトの継続運営を目的に、回収スキームや回収コストの合理化について協業する。

②ヤマトボックスチャーターのネットワークを活用したサービスの運用と普及
国内において、ヤマトボックスチャーターの全国ネットワークを網羅した、回収スキームの構築を目的に協業する。

③持続可能性のあるオペレーションの実行とCO₂排出量の削減
地球環境に配慮した、持続可能性のあるオペレーションの実行と、輸送にかかるCO₂排出量削減を目的に協業する。

資源循環プロジェクト回収スキームの特徴は以下の通り。

①資源(有価物)として運用する有価回収スキーム
本プロジェクトでは、ユーザーが使用済みのラベル台紙(リサイクル専用台紙)を、資源(有価物)として、通常20円/㎏で有価回収する。ラベルユーザーは、これまで台紙(剥離紙)の廃棄に費用をかけていたところ、逆に、資源(有価物)として日榮新化に販売できる。

②専用回収BOX

ヤマトボックスチャーターが提供する「JITBOXチャーター便」と専用のフレコンバッグを組み合わせることで、本プロジェクト専用の回収BOXを使用。ラベルユーザーは、資源循環プロジェクト公式Webサイト上で、設置・回収依頼を行うことが可能。専用回収BOXを使用することで、回収効率・回収コストの合理化を実現し、CO₂排出量の削減にも貢献できると見込む。専用回収BOXの設置・回収費用は、日榮新化が負担する。

③国内全域を網羅
ヤマトボックスチャーターのネットワークを活用することで、一部離島などを除く、国内全域で、専用回収BOXの設置・回収業務を行うことが可能。専用回収BOXは、リサイクル拠点となる、日榮新化・三重RP工場(三重県伊賀市)に回収するほか、関東以北の回収拠点として、日榮新化・川口事業所(埼玉県川口市)を活用することで、より合理的かつ安定した回収スキームの運用を実現する。

(藤原秀行)※いずれも日榮新化提供

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