岸田首相、最低賃金「30年代半ばまでに1500円」目指す考え表明

岸田首相、最低賃金「30年代半ばまでに1500円」目指す考え表明

労務費の円滑な転嫁へ発注者向け指針を年内めど策定

岸田文雄首相は8月31日、首相官邸で開催した「新しい資本主義実現会議」で、最低賃金を2030年代半ばまでに全国加重平均で1500円まで引き上げていくことを目指す考えを表明した。

23年度の最低賃金は全国加重平均で前年度から43円アップし1004円と初の1000円台に到達した。岸田首相は「さらに着実に引き上げを行っていく必要がある」と強調した。

併せて、企業が賃金を引き上げる原資を確保できるよう、「中小・小規模企業の労務費の円滑な転嫁が必要」と指摘。中小企業らが労務費などコストを取引価格に転嫁しやすくなる環境を整備するため、年内をめどに大手企業など業務発注者向けの指針を策定する方針を説明した。

さらに、今後取りまとめる予定の新たな経済対策について「省人化・省力化投資の支援措置などの抜本強化を図る」と述べた。


会議で発言する岸田首相(首相官邸ホームページより引用)

(藤原秀行)

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