カメラやマイクなど準備、安全性と利便性向上可能と見込む
オープンソースの自動運転ソフトウェア開発を手掛けるティアフォーは9月27日、一定の条件下で完全自動運転を実現する「レベル4」水準の自動運転サービスに求められる機能を包括したソリューション「L4リモートモニタリング」の提供を開始すると発表した。
遠隔監視に必要な車載カメラとマイク、クラウド上の映像配信サーバー、モニタリングアプリケーションをまとめて提供し、カメラとマイクから得られる映像と音声を活用することで、自動運転車両の走行環境をリアルタイムに再現できるようにする。
ソリューションを活用すれば、オペレーターが自動運転車両を遠隔から監視し、必要に応じて適切な介入ができるようになり、自動運転サービスの安全性と利便性を向上させられると見込む。
レベル4水準の自動運転サービスに求められる機能を包括したL4リモートモニタリング（ティアフォー提供）
ティアフォーの遠隔自動運転技術は、成田空港や西新宿など、日本国内での数多くの実証実験で採用されており、実証実験を支えるための遠隔監視システムを包括的なソリューションとして提供することにした。
政府が今年4月に施行した改正道路交通法は、特定自動運行制度（地域限定レベル4）を創設。レベル4の自動運転を実施する際、特定自動運行主任者を車内もしくは遠隔監視室に配置することを義務付けている。
無人の自動運転を実現するためには、遠隔から車両と乗客の状況を把握し、乗客をアシストできる遠隔監視システムが不可欠のため、ティアフォーは「L4リモートモニタリング」でカバーできるようにする。
（藤原秀行）
