トラボックス調査結果、小規模事業者ほど割合低く
求貨求車サービスを展開しているトラボックスは10月6日、運送会社を対象に実施した「2024年問題」に関する調査結果を公表した。
同社のサービス会員となっている運送会社の約6割が2024年問題の顕在化まで残りほぼ半年となっているのにも関わらず対策を完全には実施しておらず、特に小規模な会社ほどできていないことが浮き彫りとなった。
また、2024年問題が盛んに報じられるようになった後も、約7割は荷主企業からの要求が変わっていないと回答した。
・調査方法:インターネット調査
・調査時期:2023年9月6日〜10月3日
・調査対象:全国、男女、20~60代、トラボックス会員の運送会社の代表者・配車担当、307名
※小数点第二位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある
荷主からの不適正要求、「長時間待機」は7割超
2024年問題への対策の状況について聞いたところ、「対策を実行中」と「対策の必要がない(=既に規制水準を満たしている)」を合わせると39.1%にとどまり、半数以上が現時点で対策が完全にはできていないことが分かった。
さらに、トラックの保有台数別の対策状況を見ると、は保有台数が少ない小規模の運送会社ほど対策の実施率が低くなっている姿が浮き上がった。
2024年問題に関連して、荷主から不適正な要求を受けたことがあるかどうかを確認した結果、あると認めた割合は96.1%に上っており、具体的には「長時間待機」(74.9%)、「格安運賃での運送依頼」(57.0%)、「契約にない荷役作業」(56.0%)の回答が目立った。
2024年問題が報じられるようになって以降、荷主からの要求が変わったかどうかについては、68.4%が「変わらない」を選択しており、「減っている」(29.6%)を大きく引き離した。
荷主から様々な要望があるにも関わらず、適正な運賃を請求できているかどうかについては、85.3%%が「いいえ」と否定。待機時間や付帯業務、高速道路料金といった必要経費を請求できているかどうかを尋ねた結果、「請求している」が17.9%、「一部請求している」が66.1%、「請求できていない」は16.0%で、大半は経費の一部分しか請求できていないことが分かった。
(藤原秀行)※いずれもトラボックス提供