ニッコンHD、24~25年にグループで国内外4倉庫開設へ

ニッコンHD、24~25年にグループで国内外4倉庫開設へ

黒岩社長「システム投資が緊急の課題」と指摘

ニッコンホールディングス(HD)は11月20日、東京都内で2023年9月中間連結決算の説明会を開催した。

同社の黒岩正勝社長は、今後の設備投資として、現時点で2024~25年に国内外で4カ所、倉庫を開設する計画を継続していることを明らかにした。

ニッコンHDとして栃木県宇都宮市で食品関連の保管のため、延床面積4万3585㎡の倉庫が24年12月に竣工する予定。日本梱包運輸倉庫としては25年1月に岩手県金ヶ崎町(2万6151㎡)と愛知県東海市(1万9527㎡)でそれぞれ完成を見込む。ともに自動車関連などの保管が目的。

さらに、インドネシアの現地法人が、25年8月に西ジャワ州ブカシ県で1万5000㎡の倉庫を竣工させる計画。自動車や住宅関連の商品保管を想定している。

黒岩社長はまた、今後の設備投資に関し「優先順位を決めてやっている最中で、今一番やりたいのがシステムへの投資。われわれはDXが遅れている業界なので、省人化にもつながると思うが、システム化への投資が緊急の課題と認識している」と説明した。


説明会に臨む黒岩社長

大岡誠司専務執行役員は、全国の都道府県に配送網、保管網を展開してきた顧客が、首都圏や経済圏に拠点を集中させる傾向が出ていると指摘。「ニッコンHDでは首都圏を見据えた倉庫展開をしている。集約化・最大化した倉庫を提案することで、無駄な横持ちを無くし、輸送費の削減にもつながる。より事業貢献できるコスト提示も行っており、勝機はあると考えている」と強調した。

また、リチウムイオンバッテリーの回収事業に関し「47都道府県全ての回収を来年(2024年)から始めることになる。それにより、業務量も飛躍的な増加を見込んでいる。今後は回収と輸送だけではなく、最終的には分別処理までを目指している」と述べ、事業拡大に自信を見せた。

(川本真希、藤原秀行)

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