国交省、試験不正のダイハツ3車種で量産に不可欠な「型式指定」取り消しへ

国交省、試験不正のダイハツ3車種で量産に不可欠な「型式指定」取り消しへ

1月23日に「聴聞」実施

国土交通省は1月16日、ダイハツ工業が新車の安全性に関する国の試験などで膨大な不正を働いていた問題を受け、道路運送車両法に基づき、同社の3車種について、量産に不可欠な認証「型式指定」を取り消す行政処分を科す方向で最終調整に入った。

斉藤鉄夫国交相が同日午前の閣議後記者会見で明らかにした。

国交省は同日、取り消しに当たり、同法に則ってダイハツの意見を聞く手続き「聴聞」を1月23日に開く方針を発表した。ダイハツ側は不正を認めて処分を受け入れるとみられ、国交省は即時に型式指定を取り消す見通し。

型式指定を取り消されれば日野自動車、豊田自動織機に次いで3社目で、乗用車では初めてとなる。ダイハツは事実上、再び型式指定を取得するまで3車種の生産ができなくなる。

取り消しの対象となっているのは「グランマックス」とトヨタ自動車にOEM(相手先ブランドによる製造)供給している「タウンエース」、同じくマツダにOEM供給している「ボンゴ」。

国交省によると、この3車種は衝突試験の際、本来はセンサーが衝突の衝撃を検知して開くエアバッグを、実際にはタイマーで作動させるなど不正な加工を行っていたという。

国交省は型式指定取り消しと同じタイミングで、道路運送車両法に基づき、ダイハツに抜本的な再発防止体制の構築を要求する「是正命令」を出す方向だ。

(藤原秀行)

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