ヒューテックノオリン、大阪・箕面で収容能力4.9万tの低温食品物流基幹拠点が竣工

ヒューテックノオリン、大阪・箕面で収容能力4.9万tの低温食品物流基幹拠点が竣工

同社で最大規模の冷凍自動倉庫導入

C&Fロジホールディングスは2月6日、傘下で低温食品物流を手掛けるヒューテックノオリンが大阪府箕面市に新たな物流拠点「ヒューテックノオリン 関西支店 近畿圏共配センター」を開設したと発表した。


施設外観

ヒューテックノオリン関西支店は1994年3月、大阪府高石市で発足して以来、全国共同配送網の西日本における主要拠点として活動してきた。取扱物量増加への対応と、既存施設の
賃貸借契約満了に伴い、箕面市の社有地に施設を新築した。

新施設は管理機能の「関西支店」と、冷凍食品の全国共同配送を行う「近畿圏共配センター」、冷凍原材料の取り扱いから加工製造までを担う「関西工場」の3機能を、大阪府高石市の「関西支店第二センター」から移管する。大阪府高石市の第一センターは今後「高石センター」に名称を変更し、業務を継続するが、共配機能は新センターへ移す。

新施設は新名神高速道路の箕面とどろみICから約2.4㎞(車で約5分)。近畿圏とは高槻JCTから名神高速道路経由で、西へは神戸JCTを使って山陽自動車道と中国自動車道経由でそれぞれアクセスできる上、2027年予定の全線開通後は直接中京圏にも向かえるようになる。

「近畿圏共配センター」の収容能力は従来の関西支店第二センターの約2.6倍に相当する約4万9000tを確保。ヒューテックノオリンとしては最大の冷凍自動倉庫システムを導入し、フォークリフト荷役などを大幅に軽減させ、業務の効率向上を図る。

主に冷凍野菜や果実のリパックを手掛ける「関西工場」は保管倉庫と加工工場を一体化した効率の良い機能を備え、従来の1ラインから2ラインへ増設し、冷凍食品のニーズ拡大に応えられるようにする。関西工場は品質検査室を併設し、原料から製品に至るまで自主検査を行える体制を構築、食の安全安心確保に注力する。

環境面はグリーンビルディング認証として「CASBEE 大阪府(建築物環境配慮制度)」のAランク(大変良い)を取得した。省エネルギーなどの環境配慮と、建築物の環境への影響の両面で評価を得た。

建物屋上には太陽光発電システム(パネル容量1009.8kW)を設置し、関西電力とオンサイトPPA(屋根貸し)契約を締結。系統電力も環境価値(非化石証書)を付加したグリーン電力を使用することで、新施設で使用する全ての電力を再生可能エネルギー由来にしている。

ヒューテックノオリンの「100%自然冷媒化」宣言に則り、冷凍倉庫は環境負荷の低い自然冷媒を使用するとともに、新施設は仕分室や荷捌室の冷却設備も全て自然冷媒化を果たしている。

他にも館内の全照明をLEDにしたり、屋上のシート防水に日射反射率の良い色を選定し庫内の温度・湿度の上昇を抑えたりして、施設全体の消費電力を抑制している。

ドックシェルター26 基(うち3基はオートシェルター)を備え、荷待ち時間削減のための「トラック予約受付システム」を採用。自動倉庫システムは冷凍食品のパレット輸送化に対応可能な仕様設計を取り込んでいる。管内は無線LANとハンディターミナル端末による情報読み取り/入力機能を備え、業務効率化を後押しする。

仕分室や荷捌室では従来の施設よりも照度を大幅に上げたり、人に直接冷気が当たらない構造を取り入れたりと作業環境改善を図っている。

新施設は将来の事業拡張や機能追加のための増築可能余地を有し、将来の需要拡大にも対応する。

新施設概要

名 称 ヒューテックノオリン 関西支店
ヒューテックノオリン 関西支店 近畿圏共配センター
ヒューテックノオリン 加工営業部 関西工場
住 所 〒 563-0255 大阪府箕面市森町西三丁目1-1
建物規模 (倉庫棟)2階層、 (事務棟)5階層
敷地面積 51,199 ㎡
建物延床面積 38,805 ㎡ (自動倉庫仮想床含む)
収容能力 49,165t
設 備 ž 冷凍倉庫(自動ラック倉庫、移動ラック倉庫)
ž ドックシェルター26基(うちオートシェルター3基)、垂直搬送機7基、有軌道台車12台
ž 保税蔵置場、リパック工場
ž 太陽光発電システム

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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