米社グループも協力、サプライチェーン構築図る
商船三井と伊藤忠商事、JFEスチールは2月27日、ドイツのポルシェの支援を受けて新たな燃料の開発に取り組む米HIF Global傘下のHIF Asia Pacificと、CO2を原料とする環境負荷の低い合成燃料「e-fuel」の製造・輸送事業化へ連携すると発表した。
日本国内で回収したCO2をオーストラリアに海上輸送し、同国でe-fuelを製造・貯蔵した上で、同国から輸出することを想定。事業化の可能性に関する調査を共同で実施する。
e-fuelは再生可能エネルギー由来の水素とCO2を合成して生成する液体燃料。原料のCO2は電化や水素化だけでは脱炭素化達成が困難な産業などから出るCO2を利用する予定。
(各社提供)
e-fuelは輸送や貯蔵の際に、船舶やローリー、貯蔵タンクや給油所など既存のインフラを活用できるのが強み。e-fuel自体も既存の機器を改造・交換せずに自動車、航空機、船舶の燃料として利用が可能なため、早期の脱炭素施策として注目度が高まっている。
当初はまずJFEスチールで活用することを検討。その後は供給拡大を目指し、e-fuelのサプライチェーン構築を図る。