東部ネットワーク、日本エア・リキードの物流子会社を4月に買収へ

東部ネットワーク、日本エア・リキードの物流子会社を4月に買収へ

産業用ガス輸送の事業基盤強化図る、水素などの取り扱い拡大も期待

東部ネットワークは3月1日、産業用ガス大手の日本エア・リキードから、物流子会社のテーエス運輸(兵庫県尼崎市)を買収すると発表した。

4月8日付で全ての株式を日本エア・リキードから取得、完全子会社化する。具体的な取得額は開示していない。

東部ネットワークは現行の「長期ビジョン(トライ2034)」で、継続的な事業成長に向け資本・業務提携やM&Aを機動的に実行する方針を表明しており、今回の買収もその一環。

テーエス運輸は日本エア・リキードの液化酸素、液化窒素、液化アルゴン、炭酸ガスなどを長年配送している。環境負荷が低い新エネルギーとして産業界で注目度が高まっている水素の輸送実績も持つ。

東部ネットワークは2022年に産業用ガスや水素の輸送を担う魚津運輸(富山県魚津市)を子会社化し、産業用ガス輸送事業に参入した。テーエス運輸を傘下に収め、事業基盤の強化を図る。水素やアンモニアの取り扱い拡大も期待している。

テーエス運輸は1968年設立。23年12月期の売上高は6億6900万円、営業利益は3360万円だった。

(藤原秀行)

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