狭小な工場や倉庫の空間もスムーズに移動
工場・倉庫のスマート化事業を展開するIndustry Alpha(インダストリーアルファ)は3月26日、新たにAMR(自律協働ロボット)「Kaghelo(カゲロウ)」の1000kg可搬モデルの提供を開始したと発表した。
Kagheloの運用の様子(Industry Alpha提供)
Kagheloの1000kg可搬モデルは厚みが210mmで、かご台車などの搬送対象物へ潜り込むため、搬送台車の加工の手間などを最小限に抑える。AMR自体は横幅800mm、全長900mmの小型設計を施しており、狭小空間の多い日本の現場でもスムーズに走行できると見込む。
同社は1500kgモデルの開発を含め、現場の自動化に貢献する製品群の拡張を予定しており、2000kgモデルの公開も計画している。
1000kg可搬モデルは工場や物流施設内で安全に機能させるため、人や機械・障害物の感知で赤外線を用いて周辺物を感知するLiDARセンサーを前方向に2つ、後方向に1つ搭載し、周囲360度の認識を実現。さらに、リフターの持ち上げる高さを機械的に同期する仕組みを導入し、リフトアップ時/リフトダウン時の動きの安定性を担保している。
また、自社内でAMRとAMR制御ソフト(FMS)を独自設計・開発し、各現場に合わせてSIしていることから、複数のAMRを適正に群制御すると同時に、周辺機器・上位システムとのスムーズかつ柔軟な連携を達成。例えば有人フォークリフトと連携し、積み込み/下ろしはフォークリフトが担当し、搬送はAMRが担うなど、周辺機器と連携して既存の設備を最大限活用した自動化を推進できると想定している。
(藤原秀行)