米デカルト・データマイン調査、トップ10の全品目が2桁増
米調査機関デカルト・データマインが4月15日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、3月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比19.9%増の145万5586TEU(20フィートコンテナ換算)だった。
昨年9月から7カ月続けて前年実績を上回った。1~3月の累計も前年同期比20.5%増の460万9988TEUに達した。1~3月は新型コロナウイルス禍前の2019年の同期間と比べても、日本と台湾、香港以外の全ての国・地域が2桁増を記録した。
米国の金利高や物価上昇が消費の重しとなり、2022年の後半から前年実績より2桁落ち込む不振が継続してきたが、その後は米国の景気が堅調なことなどから貿易量が持ち直している。
全世界から米国向けの輸送量も3月は前年同月比15.8%増の214万1768TEU、1~3月は15.5%増の652万5320TEUになった。
10カ国・地域別の3月実績を見ると、台湾以外の9カ国・地域が前年実績を上回った。シェア5割強で取扱量が圧倒的に首位の中国は17.7%増の75万9151TEUで、13カ月ぶりに前年実績を超えた昨年9月から7カ月連続のプラスだった。
取扱量2位の韓国は35.0%増の21万8158TEU、3位のベトナムは24.9%増の13万767TEU、4位のシンガポールは9.6%増の7万6399TEUなどとなった。日本は9.3%増の3万7303TEU。
3月の主要品目別実績は、上位10品目の全てがプラス。トップの家具類は28.7%増、2位の機械類は15.8%増、3位のプラスチックは41.2%増など、全ての品目が2桁の伸びを見せた。
米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の2月分は税関データが更新されていないため、公表していない。
(藤原秀行)