AGV318台に、出荷能力は以前の3.8倍見込む
アスクルは5月21日、大阪府吹田市の物流施設「ASKUL Value Center 関西」（AVC関西）で、ピッキングエリアまで商品が入った棚を直接運搬するギークプラスのGTP型AGV（無人搬送ロボット）を使ったソリューション設備「PopPick」の全面稼働を同日開始したと発表した。
今回の稼働は昨年12月の第一期稼働に続くもので、新たにAGVが72台、PopPickステーションが4台加わり、AVC関西全体で318台のAGVと15台のPopPickステーションが稼働をスタートした。
AGVは在庫商品の入った折り畳みコンテナを収納した棚をPopPickステーションまで搬送し、作業員はPopPickステーションが自動で搬送するコンテナ商品ピッキング作業を定点で行う。従来のGTPソリューションと比較して、同面積当たりの商品保管効率が高く、より多くの商品を在庫可能とするため、アスクルが中期経営計画の重要施策に位置付けている「ロングテール商品拡大」に対応する目的で採用した。
全面稼働でさらに保管効率と出荷効率が向上、ロングテール商品も「明日（あす）来る｝サービスの実現を目指す。
AVC関西庫内の様子
PopPickステーション
在庫商品は高さ約3.8m、縦に10段積んだ棚の折り畳みコンテナに高密度に保管している。受注データを基にAGVがPopPickステーションと呼ばれる作業員の定点作業位置まで棚を搬送し、PopPickステーションが出荷する商品の入ったコンテナを棚から取り出し作業員の手元まで自動搬送する。最後に、作業員が手元に届いたコンテナから必要個数を出荷コンテナに取り分ける作業のみを定点で実施する。
全面稼働に伴い、保管効率はPopPick導入前より約2倍に高まると想定。定点でのピッキングや非稼働時の自己学習に加え、PopPickステーションも昨年12月から4台増え15台となることで、出荷能力は従来の約3.8倍にアップする計画。
（藤原秀行）※いずれもプレスリリースより引用
