JR西と貨物、岡山地区で水素の鉄道輸送・供給に関する調査検討開始

JR西と貨物、岡山地区で水素の鉄道輸送・供給に関する調査検討開始

ENEOSと連携、総合ステーション設置も想定

JR西日本とJR貨物は5月24日、国土交通省の「令和5年度(2023年度)鉄道技術開発費補助金(鉄道脱炭素施設等実装調査)の交付を受け、岡山地区でメチルシクロヘキサン(MCH)による水素輸送・供給に関する調査検討を実施すると発表した。

MCHは水素ガスの500分の1の容積で常温常圧の液体。貯蔵や輸送など取り扱いが容易なことが特徴。

倉敷市水島から津山市にわたる岡山地区で、水素キャリアとしてのMCH、脱水素後のトルエンの貨物鉄道による輸送に関する調査、複数種の交通機関などに供給する総合水素ステーションの設置・運営に関する調査、水素輸送・供給までの事業モデルの実現性および事業性の評価を実施する。

貨物鉄道による輸送に関する調査をJR貨物、総合水素ステーションの設置・運営に関する調査をJR西日本がそれぞれ担当。水島製油所(倉敷市)で水素の受け入れ・貯蔵・供給に向けた検討を行っているENEOSと連携して、事業モデルの構築を目指す。

JR2社は本計画の実現により、鉄道アセットを活用した水素活用の拡大による地域の経済・産業の持続的発展や、水素輸送による地域外への水素活用の展開に寄与できると想定している。


水素輸送・供給・活用のイメージ(プレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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