商船三井、ドライバルク運航船7隻に風力推進補助装置を搭載

商船三井、ドライバルク運航船7隻に風力推進補助装置を搭載

燃料節減と温室効果ガス排出削減を期待、「30年までに25隻」達成目指す

商船三井は5月27日、グループ会社の商船三井ドライバルクと連携し、同社が運航する新造ばら積み船と多目的船の計7隻にウインドチャレンジャー(硬翼帆式風力推進装置)を含む風力推進補助装置を搭載すると発表した。

ウインドチャレンジャーは、既に竣工した搭載船「松風丸」で1日最大17%の燃料節減と温室効果ガス排出抑制の効果を確認しているという。

商船三井グループで保有するウインドチャレンジャー搭載船は9隻、合計で風力推進補助装置搭載船は11隻に上る。

7隻のうち、新造ばら積み船6隻にウインドチャレンジャーを1本ずつ搭載する方針を決め、このうち3隻は大島造船所と建造契約を締結し、残りの3隻も建造契約締結に向けた準備を進めている。

加えて、商船三井ドライバルクが定期用船を計画している2025年竣工予定の新造多目的船1隻に対して、オランダのEconoWind(エコノウィンド)製風力推進補助装置「ヴェントフォイル」2本を導入する。

商船三井は2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目標に定めており、その達成に向けた主要戦略の1つに「さらなる省エネ技術の導入」を含め、ウインドチャレンジャー搭載船を2030年までに25隻、35年までに80隻投入することを計画している。

今回ウインドチャレンジャーの搭載方針を決めた6隻については、帆1本の搭載により、年平均で約7~16%の燃料節減・温室効果ガス排出削減効果が期待できるという。ウインドチャレンジャー搭載予定船の一部には英Anemoi Marine Technologies(アネミイ マリン テクノロジーズ)製の風力推進補助装置「ローターセイル」の搭載も検討している。両技術を併用した場合には年平均約15~28%の燃料節減・温室効果ガス排出削減効果が想定できるという。

(藤原秀行)※いずれも商船三井提供

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