Spectee、製造業のサプライチェーンリスク管理サービスに水害の影響リアルタイム推定機能追加

Spectee、製造業のサプライチェーンリスク管理サービスに水害の影響リアルタイム推定機能追加

SNS投稿情報を活用、被害抑制可能に

Spectee(スペクティ)は5月28日、製造業のサプライチェーンが抱えるリスクを適正に管理できるよう支援するサービス「Spectee Supply Chain Resilience(スペクティ・サプライチェーン・レジリエンス、Spectee SCR)」で、水害発生時にSNSに投稿された画像などからリアルタイムに浸水の影響範囲を地図上に表示する新機能を追加、5月29日に提供を始めると発表した。

水害は突発的な地震とは異なり、「進行型」の災害であるため、事前に自社のリスクの高まりを覚知し、準備する猶予があることが特徴。Specteeは得意としている「SNS情報の収集」と「AI解析」を活用し、2021年に水害のリスクを可視化する「リアルタイム浸水推定」を開発した。

SNSに投稿された画像から浸水した場所や浸水の深さを割り出し、降水量、地形データなどと組み合わせて統合的に解析することで、氾濫発生からリアルタイムに浸水範囲と各地の浸水深を地図上に表示する。新機能は特許を出願している。

Specteeが提供するAIリアルタイム防災・危機管理サービス「Spectee Pro」には2022年に機能を実装し、既に多くの自治体や民間企業が活用。昨年までに300地点以上の浸水推定情報を提供してきた。実地調査を含めた自治体との共同検証や、衛星データと組み合わせて被災時の街の浸水状況を3Dで再現する取り組みなども展開している。

新機能を活用することで、あらかじめ登録した拠点が浸水被害の可能性のある範囲に該当しているかどうかを即座に確認することができ、被害を受けた拠点の情報や取り扱っている製品・部品についても迅速に見極められるようになると想定している。

納期への影響など被害情報をすばやく取りまとめて事業影響レベルを見極め、初動対応の意思決定を迅速化できると見込む。

(藤原秀行)※いずれもSpectee提供

災害/事故/不祥事カテゴリの最新記事