日本では初の試み、物流ロボットなど出展し200人来場
DHLは5月23日、東京都内で顧客企業などに最新技術を紹介するイベント「DHLイノベーションデー」を開催した。
「デジタルトランスフォーメーションの推進」をテーマに掲げ、深刻な人手不足を受けて注目されている物流ロボットなどを多数展示。併せて、DHLが重要視している人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)、ブロックチェーンなど多様なトピックについて最新情勢を紹介した。会場には顧客企業やパートナーの物流企業などから招待した約200人が詰め掛けた。
イノベーションデーはDHLが海外で定期的に実施しているが、日本は今回が初めて。同社が手掛けているイノベーションの取り組みについて関係者と情報共有し、より連携を緊密化していくのが狙いだ。
「イノベーションデー」の会場
「イノベーションセンター」、日本設置に強い関心
イノベーションデーの会場では、DHLグループと豊田自動織機、IBM、NTTデータ、GROUND、ギークプラス、フェッチなどが個別に16のブースを設置し、物流ロボットやAGV(無人搬送車)などを展示。現場の生産性向上や省人化、安全確保に有効と積極的に訴えていた。
併せて、IBMデジタルマーケッツラボの嶋田敬一郎リーダーが「日本の物流業界を取り巻くメガトレンド」について講演。IoT NEWS代表の小泉耕三氏らによるパネルディスカッションも行い、スタートアップ企業による技術革新の動きを説明した。
会場内で記者会見したDHLサプライチェーンのアルフレッド・ゴー社長は「ぜひ今後も日本でイノベーションデーを定期的に開催していきたい」と意欲を見せた。
併せて、DHLで現在ドイツ・ボンと米国・ヒューストン、シンガポールに展開している、最新技術に関する知見や経験を提供する「イノベーションセンター」について、日本に新設することにも強い関心を見せた。
DHLの自動運搬ロボット
(藤原秀行)