【独自・動画】STOCKCREWの小規模EC事業者向け物流業務代行拠点公開、ピッキング支援のAMR90台稼働

【独自・動画】STOCKCREWの小規模EC事業者向け物流業務代行拠点公開、ピッキング支援のAMR90台稼働

千葉・八千代のプロロジス施設内、300のストアが利用

プロロジスとEC物流代行を担うSTOCKCREW(ストッククルー)は6月20日、プロロジスが千葉県八千代市で開発したマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク八千代1」内でSTOCKCREWが運営している、小規模EC事業者向けにフルフィルメントサービスを提供する専用区画「THE CUBE」を公開した。

同施設の隣接地で建設中の「プロロジスパーク八千代2」の竣工前説明会に併せて、両社が特別セミナーを開催した。

 
 

THE CUBEは同施設4階の一角約1万1400㎡を利用。STOCKCREWが自社物流拠点「Chiba Dock(チバドック)」を構え、フルフィルメントサービスを手掛けている。

中国系のシリウスロボティクス製AMR(自律移動ロボット)90台を投入しピッキング作業の省人化・効率化を促進。小規模EC事業者の商品を受注から迅速に出荷できる仕組みを構築している。運営コストを抑制して「初期費用・固定費ゼロ」でフルフィルメントサービスを提供。小規模EC事業者にとってのハードルを下げており、利用しているEC事業者のストア数は300程度に上っているという。


プロロジスパーク八千代1の外観(プロロジス提供)


「THE CUBE」の内部。90台のAMRが庫内を忙しく移動している

STOCKCREWがプロロジスパーク八千代1にChiba Dockを設けたのは昨年10月。THE CUBEで展開しているフルフィルメントサービスは、料金は荷物1ケース当たりといった単位ごとで細かく設定しており、EC事業者は最小で商品1個から保管を委ねられる。午後2時までの受注であれば当日出荷が可能だ。

AMRはピッキングすべき商品が納められた棚まで移動、画面上に商品の概要やピッキングする個数を表示する。スタッフがAMRのところまで行き、指示通りに商品を搭載したケースに収めれば、AMRは次のピッキング対象商品のところまで自律移動する。

 
 


AMRの画面にピッキングする商品を写真入りで表示、ケースに収めるべき場所も指示


スキャンしてケースに商品を入れる

当初はAMR60台で運営をスタートし、順調にフルフィルメントサービスの利用が増えていることを踏まえ、今年5月に90台まで増やした。AMRの積極的な活用で庫内作業スタッフがピッキングのために庫内を歩き回る距離を大幅に短縮。誤出荷のリスクも低減した。同一のフロア規模で必要な作業スタッフは半分になり、生産性も大きく向上している。

出荷頻度が高い商品はラックの一番下に積み上げている小型のケースに収め、すぐにAMRの指示に従って作業スタッフが取り出せるようにするなど、オペレーション全体を効率化・標準化している。現在は1日当たり2万件を超える出荷をこなせるようになっており、STOCKCREWはさらに出荷数の拡大に対応できるようオペレーションの見直しを継続して進めていく構えだ。


ラックの一番下の小型ケースに出荷頻度が高い商品を納め、ピッキングしやすくしている

(藤原秀行)

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