AI自動フォークなどで積み下ろし自動化実証、物流センターのドライバー待機時間5割以上短縮

AI自動フォークなどで積み下ろし自動化実証、物流センターのドライバー待機時間5割以上短縮

ロジスティードなど5社の共同事業、成果強調

ロジスティードは6月20日、大和ハウス工業、イオングローバルSCM、花王、豊田自動織機の4社と展開してきた、経済産業省資源エネルギー庁公募事業「AI・IoT 等を活用した更なる輸送効率化推進事業」で採択された荷役効率化・物流効率化・省エネ化に取り組む共同事業の結果を公表した。

AIを搭載した自動運転フォークリフトを活用し、物流拠点でトラックの運行と連動させ、荷物の積み下ろしを自動化することを目指した。作業効率化でトラックドライバーの待機時間を従来比で5割以上短縮するなどの効果があったという。

同事業はサプライチェーンの結節点として機能している物流センターの“入荷”と“出荷”に着目し、以下の3つの取り組みを行い、サプライチェーン全体の効率化とエネルギー消費量の変化を検証した。期間は2021年9月~24年3月で、段階的に物流効率化機器の導入と技術検証、事業者間を横断する情報システムの開発・検証を進めた。

①自動運転フォークリフト等の効率化機器を用いた物流施設の“入荷”と“出荷”の自動化・効率化
②サプライチェーン全体の効率化を実現するための事業者間共通システム構築とデータ連携
③トラックの待ち時間の短縮による効率化とエネルギー削減


実証事業のイメージ


期間


検証した物流効率化機器

本実証事業では、以下のような効果を確認した。

①発着地点におけるドライバーの待機時間を半分以下に削減
②輸配送業務全体におけるドライバーの業務時間は平均34.5%削減
③輸配送におけるエネルギー消費量(CO2排出量換算)が約6%削減

各種物流効率化機器を実際の物流現場に導入し、技術検証を行ったことで、各機器の運用ノウハウや課題を確認。事業者間を横断する共通システム開発で、サプライチェーン上の企業の壁を超えた取り組みに向けた基盤づくりができたと評価している。

ロジスティードは、同事業を通じて獲得した知見や課題を活かし、「2024年問題」に伴う輸送力不足や、少子高齢化による労働力不足を解決する効率化機器と共通システムの実用化を促進していきたい考え。

(藤原秀行)※いずれもロジスティード提供

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