三菱化工機、運航船舶で長期的なバイオ燃料使用の影響調査プロジェクトに協力

三菱化工機、運航船舶で長期的なバイオ燃料使用の影響調査プロジェクトに協力

日本郵船など実施、6カ月継続使用予定

三菱化工機は7月3日、日本郵船とシンガポールの非営利団体「Global Centre for Maritime Decarbonisation」(グローバル・センター・フォー・マリタイム・デカボナイゼーション、GCMD)が共同で実施する、運航船舶での長期的なバイオ燃料の使用による影響調査「プロジェクトLOTUS」で、日本郵船の船舶用油清浄機を用いたリスク評価に協力すると発表した。

同プロジェクトは現在最も舶用バイオディーゼル燃料として導入が進められている、使用済み食用油などを加工して作るバイオ燃料(FAME)と、以前から使われている低硫黄重油(VLSFO) を混合したものを燃料として採用。日本郵船が運航する自動車専用船で6カ月間、継続して使用することにより、バイオ燃料の長期・継続的な使用が、船舶における燃料供給システムの性能や動作にどのような影響が発生するのかを総合的に調査するのが狙い。

三菱化工機は自動車専用船に搭載している船舶用油清浄機「三菱セルフジェクター」により、FAMEとVLSFOの混合燃料使用の際、不純物が適正に除去されているかどうかや、エンジンへの影響や技術的なトラブルの有無、バイオ燃料の長期使用におけるメンテナンス手段の確認など、さまざまな面から取り組みを支援する。長期間(6カ月以上)のバイオディーゼル燃料導入時における、油清浄機の信頼性向上とメンテナンス性の確認を実施する予定。

プロジェクトで取りまとめられる、長期運航によるバイオ燃料の安全利用に関するガイドラインの策定を通じて、船舶の安全運航と脱炭素社会の両立を後押しする。


自動車専用船のイメージ(三菱化工機提供)

(藤原秀行)

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事