キユーピー、「2024年問題」で共同物流や商慣習・業務プロセス見直し推進

キユーピー、「2024年問題」で共同物流や商慣習・業務プロセス見直し推進

積載率の“黄金比率”達成、配送能力15%向上

キユーピーは7月4日に開示した2024年5月中間決算の説明資料で、SCMの取り組み状況を報告した。

サプライチェーン全体で効率化・省力化を推進するとの目標の下、SCMを広げる取り組みの効果で、24年11月期の上半期は収益に6億円のプラス効果があったと解説。下半期の7億円と合わせて、通期で13億円に上るとの見通しを示した。

具体的な取り組みとして、生産拠点の再編や主要原料のグローバル調達、原料・資材のシンプル化、自動化・ロボット化、食品ロス低減を列挙した。

「2024年問題」への対応では、「業界一丸となり“持続可能な物流モデル”を」構築するよう努めていることを紹介。一例として、他の日用品メーカーと共同輸配送に踏み切り、トレーラーに混載して重量と容量をうまくバランスさせた積載量の“黄金比率”を達成、輸送回数削減につなげたケースを引用した。

また、商慣習と業務プロセスの見直しにも着手。納品先へ出荷情報を伝えることで荷受け時の検品省略につながり、トラックの待機時間削減を実現していることや、発注から納品までのリードタイムを延長し、配送する物量を調整して平準化した結果、配送ロットが安定してトラック不足を緩和できたと成果を強調した。

配送能力が15%向上し、上昇傾向が続く物流費の抑制に寄与したという。


(キユーピー決算説明資料より引用)

(藤原秀行)

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