トライアルで長時間労働削減の効果も
コクヨグループの物流企業コクヨロジテムは7月9日、コアタイムなしのフルフレックスタイム制度を7月に開始したと発表した。
導入の結果、自分の時間を確保するなどプライベートの充実に加え、副次的な効果として自分で労働時間を柔軟に調整することで事業として生産性向上につながる点も証明できたと説明している。
同社は働く時間の選択肢を拡大するためのフレックスタイム制度に着目し、トライアルを経て2023年1月、物流業界では珍しい、物流センターを対象としたフレックスタイム制度の運営を始めた。
日々納期など時間制約があるため、当初はコアタイムありの制度でスタート。その後、特段大きなリスクもなく制度利用が進み、制度導入半年後に実施したアンケートでは社員の45%以上がフレックスを使用していた。
こうした結果を踏まえ、さらに活用しやすい制度にするため、コアタイムなしのフルフレックスタイム制度へ拡充することを決めた。
コアタイムを撤廃する制度拡充に向け、今年2月からトライアルを実施し、繁忙期でもリスクなく活用できるかを検証。その際のアンケート結果から繁忙期ではない時期と同様、大きなリスクがなく制度の活用が進んだという。
社員の60%が繁忙期中にフレックスを利用し、繁忙期の方が多く活用されていたことが判明。自身で裁量権を持ったことで仕事の調整ができたと推察しており、昨年同時期との実績の比較から長時間労働の削減にも副次的に効果があったことが明らかになったという。
(藤原秀行)※いずれもコクヨロジテム提供