特約店向け医薬品に、GDP準拠
ノボ ノルディスク ファーマと三菱倉庫は7月23日、CO2排出量削減に向け、医薬品の輸送にEV(電気自動車)トラックを活用する実証実験を8月に始めると発表した。
両社は東京の物流センターから全国の特約店への医薬品の輸送をトラック (従来型のディーゼル車両) で展開している。
実証実験は東京から関東の一部地域への輸送トラックの1台を医薬品の適正流通(GDP)ガイドラインに準拠した中型EVトラックに切り替えることで、同輸送区間のCO2排出量削減を図る。
EVトラックは利用できる充電スタンドの場所が限定的で一度に配送できる総積載量が小さく、走行可能距離も短くなるといった課題を抱えている。
両社は配送ルートの最適化などでEVトラック導入をカバーする。両社によれば、GDPに準拠した中型EVトラックによる特約店向け医薬品輸送は業界で初めてという。
今後は継続的に取り組みを評価・改善し、対象地域を順次拡大していきたい考え。
併せて、ノボ ノルディスク ファーマは、日本国内のオフィスビルや工場の使用電力に関し100%再生可能エネルギーへの切り替えを完了しているのに加え、三菱倉庫もノボ ノルディスク ファーマの配送センターを運営している三郷1号配送センターA棟全体の電力を、今年4月に100%再生可能エネルギー化した。
ノボ ノルディスク ファーマの配送センター業務として、年間約174tのCO2削減を見込む。三菱倉庫は電力の100%再生可能エネルギー化を他倉庫施設にも拡大していく構え。
(藤原秀行)