ヤマタネ、農業の高収益モデル確立へ生産法人「ブルーシード新潟」設立を発表

ヤマタネ、農業の高収益モデル確立へ生産法人「ブルーシード新潟」設立を発表

新たな栽培技術や資材の導入など想定

ヤマタネは8月14日、農業生産法人「株式会社ブルーシード新潟」を9月6日付で設立すると発表した。新会社の社長は技術・経験を持つ地域の中核的な個人経営農家で、同社とも長年協力関係にあり、新潟県認定農業者会会長などを務める竹内正彦氏が就く。

ヤマタネはグループの長期ビジョン「ヤマタネ2031ビジョン」で「持続可能な営農に向けた産地連携の強化」を目標の1つに設定。サステナビリティ経営の取り組みでも「生産地と農業の発展」を掲げ、産地とともに成長を目指し、社会的価値と経済的価値の両立を図ることを目指している。

コメ農家の高齢化などを踏まえ、技術・経験を持つ地域の中核的な生産者と、経営スキルを持ち複数の農業ベンチャー企業とのネットワークを有するヤマタネグループが、共同で農業生産法人を設立、課題解決を後押しする。

農業で持続可能な高収益モデルの構築を促進するため、流通・販売を担っているヤマタネが地域の生産者と直接農業生産を手掛け、提携先企業との協業を通じて先進的な手法を実証する。

さらに、全国の生産者にその有効性を示し、高収益モデルを普及させ、農産物の安定調達・安定供給につなげていきたい考え。


(ヤマタネ提供)

新会社は担い手が不足する地域で水稲を含めた「複合経営」に挑戦する。また、積極的に全国各地の革新的な生産を行う生産者と情報交換し、協働しながら高収益モデルの確立を進める予定。

稲作に関しては、生産コストの低減を目的として新たな栽培技術や資材の導入、農業機械の効率的な運用に加え、グリーンが提供しているIoTを生かした農業効率化支援サービス「e-kakashi」などの先進技術を取り入れ、植物の生育段階に合わせて最適な時期に作業することで、作業効率と品質向上を進め、栽培体系全体の最適化を実践していく構え。

園芸作物は提携先企業との協業によって先進的な栽培方法を導入し、コメを含めた農産物の輸出など新たなマーケットを創出することで高効率なビジネスモデルを確立する。

新会社概要
設立日(予定):2024年9月6日
名称:株式会社ブルーシード新潟
所在地:新潟県長岡市寺泊夏戸
事業内容:稲作・畑作物・果樹園の経営、農業生産に係る受託、資材製造販売、共同利用施設の運営、コンサルタント業務
資本金:300万円
出資比率:
竹内正彦氏 50%
竹内史子氏 1%
ヤマタネ 49%

(藤原秀行)

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