地下貯留プロジェクトで需要拡大見込む
邦船大手3社は8月27日、三菱造船、今治造船、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)、今治造船とJMUの共同営業設計会社の日本シップヤードの4社と連携し、液化CO2輸送船(LCO2輸送船)の標準仕様・標準船型確立に向け、共同検討に着手したと発表した。
2028年以降に、グローバルで大規模液化CO2海上輸送を実現することを念頭に置いている。
国内で回収したCO2を貯留地に向け海上輸送する各種CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)プロジェクトで今後、LCO2輸送船の需要拡大が見込まれるため、国内で安定的にLCO2輸送船を建造・供給し、CCSバリューチェーンの実現と経済性向上を図る必要がある。
7社はLCO2輸送船の標準仕様・標準船型の確立や建造サプライチェーンの確立が重要な課題と把握、タッグを組んで解決に挑むことにした。
LCO2輸送船を対象に検討を進め、国内の他造船所での建造も可能にすることを目指す。
併せて、LCO2輸送船に加え、実用化が期待されている脱炭素技術(アンモニア燃料など)を活用した新燃料船についても、同じ課題認識を共有する他造船所を含め、業界関係者と広く連携することを視野に入れている。
(藤原秀行)