トルビズオン、DJI製大型ドローン3基活用し1tの災害援助物資を離島へリレー輸送

セキド、アイテム、佐賀・唐津市と連携

大型物流ドローンの販売を手掛けるトルビズオンは8月30日、ドローンなどの販売を手掛けるセキド、ドローンを使った農薬散布などを担うアイテム（佐賀県多久市）の2社と共同で、8月27日に佐賀県唐津市の湊～ 神集島間で、中国のドローンメーカーDJI製大型ドローン「FlyCart30」3機で重量物をリレー輸送する実証実験を行い、成功させたと発表した。

実証実験では合計1tの災害時救援物資を離島へ届けることで、ドローン物流の可能性を検証した。

唐津市は「SAGAスマートアイランドプロジェクト」の一環として、離島における地域課題解決を目指して官民連携を強化している。

今回の実証実験はドローンを活用した災害時の迅速な対応や日常の物流効率化を図るのが狙い。地域住民が主体となって離島の生活をより豊かにする取り組みが進められてきた。

今回の実証実験もプロジェクトの一環で、佐賀県でのドローン物流活用を推進する3社がタッグを組み、災害時の物資輸送の新たなモデルを構築することを目指している。

実証実験では唐津市の非常災害備蓄物資として1tの水を搬送、ドローンを用いた効率的かつ安全なドローン搬送空路構築に向け、輸送のスピードや距離などのデータを収集した。

走行ルートは3種類で、いずれも片道1.6～1.8km、往復でも4km弱。実証実験中にモーターの温度上昇は見られなかったという。

本土側（湊）の様子、発電機活用による無電源充電環境を完備

神集島側の様子、岸壁にドローンポートを設けて3機それぞれにオペレーターを配置

神集島側からの空路の俯瞰図

（藤原秀行）※いずれもトルビズオン提供