大幅刷新し機能強化、物流業界の効率化支援も
ウイングアーク1stは9月19日、ビジネス向けコミュニケーションツール「dejiren(デジレン)」に関し、新たに生成AIと連携させ、日報の作成や製造現場の不具合報告、経費精算といった業務を大幅に自動化・効率化するAIプラットフォームに刷新すると発表した。
併せて、既に展開している帳票作成支援などの各種サービスについても、生成AIと組み合わせた新機能を今年末以降、順次提供していくことも公表した。
ユーザーはdejirenと契約すれば、既存の帳票作成支援などのサービスとも連携し、より高機能の業務自動化サービスを随時利用できるようになる見通し。
ウイングアーク1stは日報の自動作成や関係者間のコミュニケーションなどの面で、物流業界の業務効率化にも貢献したい考え。
生成AIをユーザーが使えるようにするための技術スタックを提供
dejirenは現在、ビジネスチャットや業務用データベース作成といった機能を提供している。今後はさらに、既存の帳票作成支援などのサービスと組み合わせ、店舗の活動記録なども利用できるようにする。
dejiren進化のイメージ
例えば、データの集計・分析ツール「Motion Board(モーションボード)」と連携することで、在庫棚の商品充当状況などを写真で撮影、dejirenにアップすれば画像データを自動解析し、商品のラインナップ選択など売り上げアップのアドバイスを考案することを想定している。
他にも、データ分析基盤「Dr.Sum(ドクターサム)」と組み合わせることで、不具合を状況を写真で投稿したり、フォームから入力したりして容易に管理者へ報告できるようにすることも視野に入れている。
さらに、電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent(インボイスエージェント)」と組み、領収書を写真撮影すればOCR(光学式文字読み取り)で金額などをテキストデータ化し、担当部署に送信、承認を得られるようにすることも検討していく。
ウイングアーク1stの島澤甲執行役員事業統括担当兼CTO(最高技術責任者)は「人手不足が深刻化している小売業や製造業をはじめ、働き方改革における法対応が喫緊の課題とされている物流・建設業界における抜本的な変革においても日報報告、受発注、経費精算といった多様なシーンで活用いただけるものと期待している」とコメントしている。
帳票基盤ソリューション「SVF」は2025年以降、生成AIを生かし、データから帳票のレイアウトを自動的に作る機能を提供していくことなどを計画している。
(藤原秀行)※いずれもウイングアーク1st提供