ヤマト、国際協力銀と経営共創基盤の合弁会社など設立のVCファンドに出資

ヤマト、国際協力銀と経営共創基盤の合弁会社など設立のVCファンドに出資

サステナビリティや環境領域のオープンイノベーション加速図る

ヤマトホールディングス(HD)は10月7日、ルクセンブルクのベンチャーキャピタル(VC)ファンド「NordicNinja Fund II SCSp(ノルディックニンジャファンドⅡ特別リミテッド・パートナーシップ)」に9月30日付で出資したと発表した。具体的な出資額は開示していない。

ヤマトHDは、物流および関連市場における成長モデルの創出やオープンイノベーションを加速させるため、総額130億円のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)ファンド「KURONEKO Innovation Fund」の運営や複数のファンドへの出資を通じて、世界各国に情報ネットワークを拡げ、ヤマトグループの事業成長につながるスタートアップとの接点や連携の強化を進めている。

NordicNinja Fundは、海外投資ファンド向けに投資助言などのサービスを提供する国際協力銀行と経営共創基盤の合弁会社JBIC IG Partnersなどにより2023年発足したファンド。SDGsや気候変動に対する国民意識が高い北欧地域を対象に、サステナブル社会への変革や、社会のデジタルインフラ構築に取り組むスタートアップに投資している。

サステナビリティや環境領域の世界最先端の技術情報を迅速に入手し、その領域をリードする北欧地域へネットワークを拡大させるため、NordicNinja Fundに出資することにした。

出資を通じて、北欧地域の多種多様なスタートアップとの提携機会を探索し、今年2月に策定したヤマトグループ中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030 ~1st Stage~」で掲げる環境戦略の推進を加速させていきたい考え。

「NordicNinja Fund II SCSp」概要

名称 NordicNinja Fund II SCSp
投資テーマ サステナブル社会への変革および社会のデジタルインフラ構築
投資対象地域 英国、アイルランド、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランド、エストニア、ラトビア、リトアニア
投資対象領域 モビリティ、物流、エネルギー、アグリテック、フードテック、サーキュラーエコノミー、自然資源テック(森林・海洋など)、フィンテック、ヘルスケア

(藤原秀行)

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