日本地域事業と分離、物流事業強化狙い
日本郵船は10月31日、グループの郵船ロジスティクスのグローバル本社(Global Headquarters、GHQ)として7月31日付で設立した「郵船ロジスティクスグローバルマネジメント」(YLGM)に、2025年4月から郵船ロジのGHQ機能を集約、グローバルにおける組織運営力を向上させると発表した。YLGMは25年4月1日に業務を開始する。
GHQと日本地域事業が併存する既存の体制を見直し、異なる役割と機能を持つ独立した組織に移行。物流事業の強化を進める。
今後、YLGMはグローバル経営の旗振り役として郵船ロジグループ全体の戦略立案を通じてグループ経営をリードする。郵船ロジは日本地域の事業会社として、これまで確立してきた国内市場での事業基盤をベースに、ビジネス環境に対応し持続的に成長を続ける組織へ変革していく計画。
また、GHQ機能を強化することで、全体最適な意思決定を通じた郵船ロジグループ全体の経営高度化を図り、グローバル市場での成長を加速させたい考え。
日本郵船は同日、保有している郵船ロジ全株式をYLGMに承継させる会社分割(吸収分割)を行うことを決めた。
郵船ロジは2017年に開始した中長期経営計画「TRANSFORM 2025」の第3フェーズで、「Corporate Transformation(CX)」を基本戦略に位置付けている。その一環として今年4月、5つのRegional Headquarters(RHQ)が担ってきた本社機能をGHQに集約し、GHQと各事業会社が直接つながるネットワークの強化を図った。
今回の新会社設立を伴う組織運営体制の再編は、GHQと日本地域事業の役割を明確化し、それぞれが持つ課題に応じた最適な組織運営を行えるようにする狙いがある。
YLGMの概要
名称 | 郵船ロジスティクスグローバルマネジメント株式会社 (英文)Yusen Logistics Global Management Co., Ltd. |
所在地 | 〒140-0002 東京都品川区東品川4-12-4 品川シーサイドパークタワー8階 |
業務開始日 | 2025年4月1日 |
※2025年4月1日付の役員体制は、後日発表する予定
再編後の組織体制イメージ(いずれもプレスリリースより引用)
(藤原秀行)