アジア太平洋地域のヘルスケア業界向けサービス強化
フェデラル エクスプレス(フェデックス)は11月12日、韓国・金浦市のライフサイエンスセンターを拡張したと発表した。シンガポールと日本にある既存のライフサイエンスセンターとともに、アジア太平洋地域全体で急成長するヘルスケア産業を支える、先進機能を備えた強固な物流ネットワークに対する需要の高まりをカバーするのが狙い。
韓国のライフサイエンスセンターは、従来の施設の約3倍に相当する2288㎡に拡大。マイナス150℃からプラス25℃まで対応する5つの温度管理エリアを備え、医薬品のコールドチェーン輸送要件を常に満たせるよう、24時間・365日体制で監視している。
医薬品供給における品質管理と安全管理に関する韓国の実践規範(Korea Good Supply Practice、KGSP)の認証を取得済み。ヘルスケア業界特有の品質・規制要件に準拠している。国内外の輸送ニーズに対応する設備も持たせている。
(フェデックス提供)
フェデックスは機能拡大により、ライフサイエンス物流の専門性を強化し、治験薬(IMP)、生物学的サンプル、バイオ医薬品を含むヘルスケア関連貨物を円滑確実に輸送するとともに、製薬と臨床試験を実施するフェデックスの顧客が患者の治療や対応に専念できるよう物流面から支援する。
フェデックスは国際輸送ネットワークやカスタマイズされた緊急輸送サービスに加え、韓国、シンガポール、日本(東京)、インド(ムンバイ)、米国(メンフィス)、オランダ(フェルドホーフェン)にライフサイエンスセンターを展開、グローバルネットワークとして連携させている。
併せて、世界に130を超えるコールドチェーン施設を含む広範なヘルスケアインフラを有し、国内外を通じて輸送貨物の温度を一定に保つよう体制を整備している。
(藤原秀行)