現地企業と合弁で合意、27年ごろの生産開始目指す
東洋エンジニアリングは11月19日、インドネシアで、同国の肥料公社Pupuk Indonesia Holding(ププック・インドネシア・ホールディング、PIHC)、伊藤忠商事の両社と組み、再生可能エネルギーを用いたグリーンアンモニアの製造事業を展開すると発表した。
3社間でPIHC傘下のPupuk Iskandar Muda(ププック・イスカンダル・ムーダ、PIM)が保有する既設のアンモニアプラントに水電解装置を併設し、再生可能エネルギーで生み出したグリーン水素を供給してグリーンアンモニアを製造する事業の合弁設立に向け、株主間契約書(SHA)を締結した。
今回のプロジェクトは東洋エンジが2000年代に設計・建設し、PIMがアチェ州の経済特区で保有・運転する既存プラントの製造能力の一部を活用してグリーンアンモニアを製造する。
生み出したグリーンアンモニアは、伊藤忠が船舶燃料として調達し、一連のバリューチェーンを構築する考え。
将来はPIHC傘下の他の既設プラントにも同様の仕組みを横展開することを視野に入れている。
船舶燃料用途を目的として、既存アンモニアプラントを活用し商業規模のグリーンアンモニアを製造するのは世界で初めて。プロジェクトは経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業補助金」の対象事業として採択されている。
今年8月に基本設計(FEED)の作成をスタートした。SHAに基づいて2024年度内には3社でジョイントベンチャーを設立、25年前半の最終投資決定(FID)、27年ごろの生産開始を目指す。
(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)