新規参入し事業拡大目指す
上野グループの海運会社、上野トランステックは12月20日、旭洋造船、泉鋼業の両社と国内タンクメーカーで建造可能な最大級のタンクサイズとなる積数量6000㎥型タンク2基(総量1万2000㎥)を搭載前提(セミレフタンク)とする、深冷型アンモニア内航輸送船の設計で、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)から基本設計承認(AiP)を11月5日付で取得したと発表した。
新船型は全長135m、船幅22.2m、喫水6.5m。アンモニアの受け入れを想定する国内寄港地で入港制限への適合性を高めた船型に加え、深冷アンモニア輸送もカバーすることで、既存の加圧式輸送と比較してより多くのアンモニア運搬を実現できると見込む。
政府が2050年までのカーボンニュートラルを目指す中、経済産業省は脱炭素に寄与するアンモニアの国内年間導入量として2030年に300万t、50年に3000万tを目標に設定している。
既存のアンモニア国内輸送は年間30万t規模で肥料や工業用として流通している。ただ、全て圧力式で200~1000tの小型内航船とローリーを使って輸送しているため、大型化が必須だった。
需要拡大をにらみ、大容量のアンモニアを輸送する大型内航輸送船として基本設計承認を得たことで、海運業界におけるアンモニア輸送の普及拡大を後押ししていきたい考え。
上野グループはアンモニアの輸送やバンカリング(燃料として船に供給)へ新規参入し、事業の拡大を目指す。
(藤原秀行)