アサヒペンの物流子会社元従業員、横領容疑で逮捕

アサヒペンの物流子会社元従業員、横領容疑で逮捕

経理担当者が2億円余り

家庭用塗料大手のアサヒペンは1月21日、物流子会社のアサヒロジスト(大阪市)で経理を担当していた元従業員(2024年5月14日付で懲戒解雇)が会社の資金約2億830万円を私的に流用していた問題に関し、当該の元従業員が1月16日、兵庫県警に業務上横領の疑いで逮捕されたと発表した。アサヒペンが刑事告訴していた。

同社は昨年5月、問題が発覚した旨を公表した上で社内に調査委員会を設置、詳細を調べていた。

 
 

同委の調査結果によると、当該の元従業員は2023年1月から24年5月にかけ、複数回にわたり自分や親族などの銀行口座に会社の資金を送金したほか、不正に現金を引き出して着服していた。発覚を逃れるため会計帳簿を改ざんした形跡もあったという。

当時はこの元従業員1人だけが経理業務を担当していた。調査は「組織的関与や社内協力者の存在はなかったものと判断する」と説明している。

アサヒペンは問題の責任を取り、澤田耕吾社長ら役員3人とアサヒロジストの橘英明社長の4人の役員報酬を24年11月から3カ月間減額。橘氏は今年1月20日付で社長から取締役へ退いた。

(藤原秀行)

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