海上コンテナのトラック輸送データを一元管理可能に
Hacobuは1月28日、海運大手A.P. モラー・マースクが、Hacobuの配車受発注・管理サービス「MOVO Vista(ムーボ・ヴィスタ)」を導入したと発表した。
荷主50社・サプライヤー30社が関わる海上コンテナのトラック輸送データを一元的に管理することに成功し、輸送効率の大幅な改善につなげられたという。
マースクは陸海空の各輸送モードに適したDXを推進。このうち海上輸送と航空輸送はグローバルに使用できる自社システムを使用している。
一方、ロジスティクスサービス(陸上輸送)は各地域の特性があるため、グローバルで同一のシステムを活用していくことが困難だった。各国でソリューションを導入、DXを展開している。
日本国内ではTMS(輸配送管理システム)を使用しておらず、メールでのやり取りやエクセルを用いたアナログな方法でトラック輸送手配を行っていた。手配業務における手間が発生し、トラック輸送に関するデータや実績の抽出が困難で集計に時間を要していた。さらに、台帳や配送依頼書、支払いシステムの3つにデータが分散していることも非効率の温存につながってしまっていたという。
(Hacobu提供)
同サービス導入で、顧客ごとの案件数や利益率の分析が可能になったほか、将来配送が困難になるリスクに備えた配送依頼先の確保や、チャーター車の配車調整も可視化。各データを分析し、戦略立案に活用できる体制を確立した。
配送依頼の簡略化で転記作業やメール作成といった非効率な作業を解消。サプライヤーとのやり取りを見える化し、情報の透明性向上にもつながった。
(藤原秀行)