より迅速かつ効率的な海外発送実現狙い
越境EC支援のZenGroup(ゼングループ)は1月27日、機能強化とサービスレベル向上、コミュニケーション効率化を目指し、大阪の「門真物流センター」の機能を「楠根物流センター」に統合すると発表した。門真物流センターは閉鎖する。
物流拠点を統合することで、業務の効率化も実現したい考え。
(ZenGroup提供)
同社は海外向け購入代行サービス「ZenMarket」、海外向けサブスクリプションボックスサービス(定期購入サービス)「ZenPop」、越境ECモール「ZenPlus」、海外プロモーション代行サービス「ZenPromo」、集客支援型越境ECバナー「ZenLink」、クリエイティブエージェンシー「ZenStudio」を展開。会員数は250万人を超え、これまで世界175カ国へ600万点以上の商品を発送してきた。
これまで海外向け出荷は、門真、東大阪、楠根の3拠点で行ってきたが、門真物流センターの機能を楠根物流センターへ統合することで、門真と楠根間の横持ち貨物移動が不要となり、海外配送のリードタイムを短縮できるほか、「ZenMarket」「ZenPop」「ZenPlus」の全サービスを一元管理することで、荷量変動や繁忙期にも柔軟に対応可能と見込む。
分散していた部門間のコミュニケーションを活性化し、業務効率化やナレッジシェアを推進。利用者に対して質の高いサービスを提供していくことを狙う。
同社は輸出入を行う荷主から貨物を預かり、船会社や航空会社との連携を通じて、迅速かつ柔軟な輸送サービスを提供するフォワーディング事業の体制構築を進めている。その第一歩として、2024年12月にオーストラリア向けオーディオスピーカーの配送を実施した。
磁気を帯びる製品は航空貨物危険物に該当する可能性が高く、これまでは輸送が難しいとされてきたが、フォワーディング事業を通じて特殊貨物や大型貨物にも対応できる環境を実現していく構え。
24年にはIATA(国際航空運送協会)公認貨物代理店資格や第二種利用運送事業の許可を取得し、輸送ルートの効率化と信頼性の向上を実現。25年には、Regulated Agent(特定航空貨物利用運送事業者)の認定取得を目指し、輸送のセキュリティレベル向上を目指す。
■物流センター施設概要
名称:楠根物流センター
所在地:大阪府東大阪市楠根2丁目8-6
延床面積:約4,300㎡
機能:越境EC事業における在庫保管、入出庫・検品作業
(藤原秀行)