燃料消費やCO2排出を6~10%削減見込む
飯野海運と電源開発(Jパワー)は1月29日、2016年2月竣工の燃料輸送船「YODOHIME(よどひめ)」に、フィンランドのNorsepower(ノースパワー)製ローターセイル(風力推進補助装置)を搭載する工事が完了、1月に搭載後初めての航海を無事完了したと発表した。
船首楼に搭載したローターセイル(高さ24m×直径4m)は最新のAI技術を採用し、センサーで検知した風向・風速などの気象情報を用いて円筒帆の回転方向と回転数を自動制御している。
円筒帆の回転によるマグヌス効果(回転しながら進む物体に対し、進行方向へ垂直な力が働く現象)を生かして推進力を生み、航海最適化システムと併用することで燃料消費量とCO2排出量をそれぞれ約6~10%削減できるとみている。
ローターセイルを搭載した本船(プレスリリースより引用)
飯野海運としてノースパワー製ローターセイルを導入するのは大型ガス船(VLGC)に続いて2例目。Jパワーが燃料輸送船への風力推進補助装置の搭載を完了するのは今回が初めて。
(藤原秀行)