自動化・省人化の革新的ソリューション開発目指す
大日本印刷（DNP）と、製造・物流向け3Dシミュレーションサービスを手掛けるiPX（アイピーエックス、東京都品川区上大崎）は2月21日、資本・業務提携したと発表した。具体的な出資額など詳細は開示していない。
双方が持つデジタル技術を組み合わせ、現場作業の自動化・省人化につながる革新的なソリューションを開発、製造・物流領域のDX支援を強化していきたい考え。
DNPは多様な業務や人員の作業計画・移動経路などの最適化計算を高速で行う「DNPアニーリング・ソフトウェア（DAS）」を開発、製造・物流現場の課題解決を目指した研究開発を進めている。併せて、仮想現実などのXR（Extended Reality）技術を活かして、企業や自治体のマーケティングや業務効率化などを支援する「XRコミュニケーション」事業を展開している。
iPXは独自開発した工場・倉庫向けリアルタイム3Dシミュレーションソフトウェアを活用したシミュレーション結果のレポートサービスをはじめ、製造・物流業のDX支援やエンジニアリングに注力している。
提携で両社は省人化や自動化に課題を抱える製造・物流の企業に対し、3Dシミュレーションの代行やシミュレーションソフトウェアの開発を中心とした「産業用メタバース」のサービスを提供する。製造・物流のオペレーションや人員計画の最適化、現場のレイアウトの見直し、物流業務の効率化・自動化に使うマテリアルハンドリング機器の導入などをサポートする。
無人搬送車（AGV）の導入シミュレーション
人による倉庫内出荷準備のシミュレーション（いずれもプレスリリースより引用）
DNPは、iPXのシミュレーションサービスを活用して、自社製造拠点のDXを推進するとともに、DNPの製造拠点で生み出した運用改善のノウハウ・技術をさらに活用し、両社で新しいサービス開発を図る。
（藤原秀行）
