東京~大阪間の長距離で可能と検証
独自開発のリニアモータを使用した都市型立体ロボット倉庫システム「CUEBUS」(キューバス)を展開しているスタートアップのCuebusは3月9日、成田空港の道路空間で2月に参加した、国土交通省による「令和7年度自動物流道路の社会実装に向けた実証実験」の「ユースケース2 本線単路部:搬送機器の自動走行」の実証実験の結果を公表した。
実際の道路上で運用することを想定し、リニアモータユニットなどの搬送機器を用いたテスト走行環境を構築し、自動搬送における走行性能を検証した。

実証実験の様子
最大1000kgの自動搬送に加え、100ユニットのリニアモータを連結させた100m連続搬送に成功。リニアモータユニットを追加で敷設することで、理論上、東京~大阪間の長距離搬送が可能であることを実証できたとみている。
今後は、最高速度の向上、搬送車両を複数台密接させた状態での走行制御、ICを想定した分岐への対応、積載物のさらなる高密度保管の実現に向けた研究開発を加速させる。
今回の確かな成果を礎に、次のフェーズとなる新東名建設中区間等での社会実験へと歩みを進め、日本の物流の未来を変革する「自動物流道路(Autoflow Road)」の早期実現を目指してまいります。
その成果を踏まえ、国交省などが推進する自動物流道路の早期実現を後押ししたい考え。今後は新東名建設中区間などでの社会実験も支える予定。

成田国際空港内の実証実験区画

搬送レーンを走行する推力台車

推力台車を下部に組み込んだ搬送車両
今回の実証は多様な荷姿(重量物・かご車など)における、自動搬送車両の加減速特性と電力消費量の計測のほか、将来の複数車両走行(隊列走行など)を見据えた位置計測誤差の検証を実施。
実際のアスファルト路面走行時における、荷物の振動とずれの測定、自動走行時の左右の揺らぎ計測による、安全確保に必要な道路幅員の確認も行った。
搬送車両の走行性能や路面条件が荷物に与える影響を多角的に検証するため、速度や積載重量の条件を段階的に変化させながら反復試験を行う評価設計を採用した。
現場ではまず搬送レーンや運行設備の設置・環境設定を行い、テスト走行による計測機器の正常稼働を確認。その後、積載物のない状態での走行試験を経て、実運用時の想定荷物を積載した状態での走行試験に移行し、積載物の条件を変更しながら各種データの追加評価を進めた。
各検証では手積みやラップ巻きなどで固定している重量物、かご車を用いた中量物、軽量物や空荷の状態など、複数の代表的な荷姿パターンで試験に挑んだ。検証は複数のセンサー手法を組み合わせて段階的に切り分けて評価する設計を取り入れており、実装に直結する論点を精緻に確認するための工夫を施している。

重量物(搬送車両・400kg・パレット手積み)

重量物(搬送車両・450kg・パレットラップ巻き)

軽量物(かご車・空コンテナ)
(藤原秀行)※いずれもCuebus提供












