京セラグループと三甲が展開、効果に期待
京セラコミュニケーションシステム(KCCS)とパレット大手の三甲は3月9日、両社で展開しているパレットの位置情報把握・管理支援システム「サントラッカー」に関し、ビール大手などが標準的なパレットの共同利用による物流効率化を促進している一般社団法人Pパレ共同使用会が2026年度、本格的に活用を始めると発表した。
サントラッカーはフランス発の省電力・広域無線技術のサービス規格「Sigfox」(シグフォックス)と三甲グループのパレットに関するノウハウを組み合わせて展開。パレットに専用の小型端末を取り付ければ、定期的に各パレットの位置情報をクラウド上のシステムに自動送信し、利用者がPC上で位置や状態(移動中、滞在、紛失など)を確認することが可能。Sigfoxは日本国内でも広く利用できる。小型端末は1日1回データを発信する場合、電池が5年持つという。
Pパレ共同使用会は、加盟企業が900mm×1100mmのビール9型プラスチックパレット(Pパレ)を利用・回収しており、年間約4200万枚を出荷している。加盟企業がパレット使用後の仕分け・選別作業をしなくてすむことなどから物流の効率化や環境負荷低減につなげられる。現在は120社以上が参加している。
しかし、加盟していない酒類・飲料メーカーが保管・荷役にPパレを無断で使ったり、運送会社が酒類・飲料以外の輸送に投入したり、個人が不正に入手したPパレをオークションサイトに出品したりといった問題行為が後を絶たないため、対策を強化している。
Pパレ共同使用会は昨年、試験的に首都圏でサントラッカーを取り付けたパレットを投入。不正利用を抑止する効果を期待できるとみて、より本腰を入れて活用することにした。今後は首都圏に加え、不正利用が目立つエリアのパレットに集中的にサントラッカーのデバイスを取り付けることなどを想定しているという。
東京都内で同日、記者会見したPパレ共同使用会の飯泉泰一郎常務理事は「(Pパレの流通状況を)ちゃんと見られていると分かってもらうことで使用不正をやる気にさせないことが重要」と語り、サントラッカーの活用拡大で不正流出への抑止力を上げていくことに強い意欲を示した。

サントラッカーの専用小型端末。縦7.5cm×幅3.3cm×高さ2cm。パレットに取り付ければ現在位置や状態をリアルタイムで把握できる
(藤原秀行)












