作業進捗の見える化実現、全44拠点に展開へ
GROUNDは2月27日、物流施設統合管理・最適化システム「GWES(ジーダブリューイーエス)」を、花王が自社のロジスティクスセンター(LC)に導入したと発表した。
2024年6月に東京都八王子市の「八王子LC」で稼働を開始した。2025年末までに全国44拠点のLCで展開していくことを計画している。
両社は導入により、作業進捗の見える化を実現し、現場管理者の意思決定を支援することを想定している。
花王は全国でLCを運営する中で、 管理の属人化や業務の煩雑化 データの断片化といった課題を抱えていた。こうした課題を解決するプロジェクトで、GROUNDは予測や進捗管理業務のDXを推進するため、GWES導入に踏み切った。
GWESの機能のうち、業務進捗管理(Progress Analyzer、PA)と作業量分析(Workload Analyzer、WA)の2つを、花王全44拠点のLCに標準プラットフォームとして取り入れる。24年6月に家庭品LCの第1号拠点として八王子LCで稼働を開始し、同年12月までに家庭品LC全26拠点への展開を完了した。
入荷から出荷まで全工程の作業進捗をリアルタイムで可視化することに成功。作業の遅延発生の事実や発生の可能性を即時に把握することが可能になり、現場管理者は突発的な対応の必要性を認識し、適切な指示を出せるようになったという。
また、GWESで当日の業務終了時間の予測、過去の作業実績を基に将来の作業量の予測をそれぞれ行い、現場管理者が行うさまざまな意思決定を支援する。労働時間の削減、人件費の低減、管理業務の標準化による属人化の解消や効率的な運営に貢献できると見込む。
GWES導入モジュール(今回導入したモジュールを赤枠で表示)(GROUND提供)
現在は化粧品LCおよび共同配送センター18拠点への展開を進めており、2025年末までに完了する見込み。
(藤原秀行)