26年7月操業開始見込む、工程を完全自動化
アミタホールディングスは2月28日、循環資源（廃棄物を原材料にしたリサイクル資源）を製造・提供するアミタサーキュラーの姫路循環資源製造所（兵庫県姫路市）の敷地内に、自動制御システムを導入した次世代型工場を新設すると発表した。投資額は約14億円（税別）を予定している。
新工場は自動制御システムと連動した大型クレーンを導入し、製造工程を無人化。併せて、デジタル技術を駆使し、製造メーカーからの少量多品種の廃棄物の受け入れ・再資源化ニーズや、循環資源ユーザー企業の多様化するサステナブル調達ニーズに対応する、カスタマイズ性の高い製品製造や新たな製品開発を実現する。
操業開始は2026年7月を見込む。27年度中には、アミタグループが「サーキュラー3.0」と位置付ける製造工程の完全自動化を果たすことを想定している。
さらに将来の構想として、サプライチェーン上の資源情報をデータベース化し、生成AIなどを用いてサーキュラーエコノミーを促進するデジタルシステム「サーキュラー4.0」の実装を目指す。廃棄物の入荷から循環資源の製造、ユーザー企業への納品まで、最適かつ効率的なプロセスを構築する。
「サーキュラー3.0」の位置付け
大型クレーンの導入により、製造工程における重機の利用がなくなるため、重機の可動スペースが不要となり、工場面積を最大限に活用した原材料および製品の保管が可能になるとみている。同時期に保管できる原料および製品の種類数を大幅に増やし、ユーザー企業のサステナブル調達ニーズに対応した、多品種の循環資源のカスタマイズ製造を実現する。
サーキュラー4.0のイメージ（いずれもアミタホールディングス提供）
（藤原秀行）
