20ftコンテナの積載率向上図る
ダイハツ工業と北越コーポレーション、日本通運、JR貨物の4社は3月13日、北越コーポが運用する20ftコンテナ（長さ約6m）を活用し、新潟～京都間で異業種間のラウンドマッチング輸送を2025年2月に始めたと発表した。
貨物を目的地で降ろした後、コンテナを空のまま回送せず、適合する貨物を積み、出発地まで戻ることで往路と復路のコンテナ積載率を高め、環境負荷とコストの低減を図る。
北越コーポはJR貨物と連携し、2018年10月に新潟発関西向けの紙製品輸送で20ftコンテナを使用した鉄道モーダルシフトを開始。片道の輸送のため、復路の有効活用を検討してきた。
ダイハツはやはり18年2月、12ftコンテナ（長さ約3.6m）を使った九州発北陸向けの軽自動車輸送をスタート。日通と組んで新潟、長野地区への輸送拡大を進めてきた。ただ、コンテナサイズの問題から鉄道利用は軽自動車の輸送に限られていたことや、長距離トラック輸送となる日本海側への輸送に課題を抱えていたことから、より持続可能な方法を構築しようと検討していた。
北越コーポとダイハツの荷主2社の思惑が一致、ラウンドマッチング輸送に取り組むことにした。
北越コーポの復路で空コンテナを輸送してきた京都貨物駅（京都市）～焼島駅（新潟市）間で、ダイハツの小型自動車を積載する新たな輸送スキームを、日通とJR貨物の協力を得て構築した。
北越コーポは新潟工場で生産した「上質紙 キンマリSW」「塗工紙 ミューコートネオス」などの紙製品を関西地区の顧客へ輸送し、ダイハツは北越コーポが運用する20ftコンテナを活用し、京都（大山崎）工場や滋賀（竜王）工場で生産した「トール」「ロッキー」などの小型自動車を新潟地区の販売会社へ届ける。
（藤原秀行）※いずれも4社提供
