【現地取材・動画】日本GLP、神戸で国内初の全館温度帯変更可能なマルチ型冷凍・冷蔵物流施設が竣工

【現地取材・動画】日本GLP、神戸で国内初の全館温度帯変更可能なマルチ型冷凍・冷蔵物流施設が竣工

収容能力5万t超、関西圏の保管需要伸びに対応

日本GLPは3月17日、神戸市内で竣工したマルチテナント型物流施設「GLP神戸住吉浜」をメディアなどに公開した。

地上5階建て、延床面積は4万5924㎡。冷凍・冷蔵保管に対応し、収容能力は5万2660tで国内最大級。同社によれば、全館で温度帯の変更(-25℃~10℃)が可能な仕様を採用しているのは国内で初めてという。

 
 

日本アクセスや関西を地盤に低温物流を手掛ける水間急配(大阪市)など3社が入居を決めており、満床で稼働を始める。日本アクセスはスーパーマーケットのチルド・冷凍食品を取り扱う配送センターとして運営する予定。水間急配は従来の運送業に加えて倉庫業に新規参入する拠点として活用する。


GLP神戸住吉浜の外観(プレスリリースより引用)


GLP神戸住吉浜の鳥瞰 (プレスリリースより引用)

神戸港の大型コンテナターミナルに近く、動物検疫の検査を受けられるエリアに位置。阪神高速道路5号湾岸線の住吉浜ICから約1.3km、3号神戸線の魚崎ICから約2.5kmで、神戸市内や関西広域の配送をカバーできるとみている。

ランプウェイを使い、1階と3階に直接トラックが接車可能。2層使いにも対応し、円滑な搬出や就業人員の集約ができるよう配慮している。低温下で働く従業員の身体的な負荷を減らすために採暖室を設けている。


長いトラックバース

 
 


遠くに六甲山を望む


分かりやすいサイン


低温室


冷蔵庫


採暖室

ノンフロンの自然冷媒を採用し、自家消費型の太陽光発電設備も導入するなど環境面にも配慮している。冷凍・冷蔵設備に関わる初期投資や原状回復工事費、設備管理費は入居企業の投資負担をゼロにし、中堅・中小企業でも利用しやすいようにしている。

 
 

現地で同日、記者会見した日本GLPの帖佐義之社長は「GLP神戸住吉浜を今後のモデルケースとして、冷凍冷蔵マルチテナント型物流施設の標準化と賃貸型冷凍冷蔵物流マーケットの拡大を図りたい」と強調した。


広域図(プレスリリースより引用)


周辺図(プレスリリースより引用)

■施設概要
施設名:「GLP神戸住吉浜」
所在地:兵庫県神戸市東灘区住吉浜町19-24
敷地面積:21,195.01㎡(6,411.49坪)
延床面積:45,924.19㎡(13,892.07坪)
建築面積:12,716.27㎡(3846.67坪)
収容能力:約52,660トン(C&F級:52,660トン)
構造:地上5階建て、耐震・耐火RCS造
着工:2023年8月
竣工:2025年2月
認証取得:CASBEE認証、ZEB認証

(藤原秀行)

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